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東京オリンピック2020 公式記録映画 【映画撮影】誌"ただいま撮影中"より


 1年の延期でかつて前例のない無観客の中、2021年7月の灼熱地獄で開催された「東京オリンピック2020」は、我々、公式記録映画スタッフには冷たい現場でした。

 ドキュメンタリーとはいえ、コロナ禍の感染対策で人数制限があり助手なしのワンマンキャメラマンで全てをひとりでこなさねければなりませんでした。体操班は撮影4人、録音3人、演出2人体制で、制作部は人数制限で会場に入って来れず、食事の手配やキャメラポジションの交渉確保も自分でやらなければなりませんでした。

 競技会場ではOBS(オリンピック放送機構)が撮影に関して最大の権限を持っています。数十台のキャメラがベストポジションにおり、我々に与えられたポジションから選手のパフォーマンスを撮るのを妨げていました。

 公式映画では、中継映像もOBSからもらって使うことから、選手のパフォーマンスよりも側にいるコーチやライバル選手の表情を主に狙っていました。

 内村選手の鉄棒落下や女子体操女王バイルズ選手がメンタルヘルスが原因の棄権などのハプニングを目撃しましたが、その中で村上茉愛選手は、彼女が子役時代に出演したスペシャルドラマ(「ウメ子」/05中原俊監督)で私が撮影担当した関係でモチベーションが上がりました。

 CANON C300 ⅢにSIGMA50-500mmを付けて7インチモニターで確認しながらのフォーカス送りは大変でしたが、キャメラの顔検知機能が優秀で助かりました。

 のべ何十時間も撮影された素材がどんな映画として完成するのか、河瀨直美監督の手腕に期待してます。


撮影 高野大樹 猪本雅三 松井孝行 岡田利宇

録音 冨田和彦 宮崎花菜 清水克彦

演出 熊谷桂太 川添ビイラル 

 

2021年12月11日 記


体操「Beyond the TOKYO1964」撮影 猪本雅三


2021.7/5にナショナルトレーニングセンターへ男子体操の練習風景とインタビューを撮りに行きました。

そこで驚いたのは小さいホームビデオカメラがいくつも置いてあり、選手各自がパフォーマンス後に大きな液晶テレビで即ビデオ再生されてチェックできるシステムでした。

私はカメラの側に誰もいなくカメラオペレートも再生も全てオートマチックだと思っていたところ、全日本のスタッフ?の1人が谷川航選手がゆかでのパフォーマンスをするやいなや、さっと片手でパン棒を握ってフォローしていたのです。

その方は、は他にも選手の鉄棒のフォローなど何でもサポートしてるようでした。

そのカメラオペレートたるや、片手で軽々と的確にフレーミングして、さっと次の仕事へ離れます。

これはこの人は何百回いや、何万回と選手のためにビデオ撮影やってるだぁ、と感心してる、と。

「あそこにある横断幕も撮りましたか?」とそのスタッフの方が私に声をかけました。

"Beyond the TOKYO1964"

私「ばっちりと、さっき撮りましたよ。」

その横断幕は全日本体操チームのスローガンでもう何年も前からあるのか少し、くたびれた印象です。

1年延期の開催を経て、無観客の会場で見る事で出来るでしょうその横断幕は、予選初日には新品になるのか気になる所です。

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