Films

TOKYO! (2008) INTERIOR DESIGN
Directors: Michel Gondry
『殺人の追憶』のポン・ジュノ、『恋愛睡眠のすすめ』のミシェル・ゴンドリー、『ポーラX』のレオス・カラックスという国際的に注目される3人の映画作家が、それぞれの視点で東京を描いたオムニバス映画。
第一話の「インテリア・デザイン」監督ミシェル・ゴンドリーの撮影を担当しました。
ほとんどノーリハーサルで本番撮影になり、何テイクも繰り返しカットを撮るが、カメラを止めることがなくフイ ルムが膨大に回った。
M/OTHER
監督: 諏訪敦彦
1999年10月23日(土)公開、私の劇映画デビュー作。脚本はなく、監督と役者の綿密なディスカッションの下に作成された構成台本があるのみ。子供を預かることになった自由な同棲生活を送るカップルの揺れ動く心情を、即興的演技で描いたドラマ。第52回カンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞受賞。
1999年キネ旬ベストテン第5位
毎日映画コンクールで脚本のない本作品が俳優たちにより脚本賞を受賞した事で脚本家協会から抗議がでた問題作


サイドカーに犬
監督: 根岸吉太郎
2007年6月に公開。長嶋有の同名小説を「黄泉がえり」「いま、会いにゆきます」の竹内結子主演で映画化。80年代初頭を時代背景に、小学4年の少女が、家を出て行った母親に代わって現われた父親の若い愛人との奇妙な共同生活の中で体験する初めてづくしの刺激的なひと夏の出来事を、乾いたタッチでノスタルジックに綴る。竹内結子がさっぱりとして男勝りのカッコ良いヒロインを好演。共演の少女役には「ハリヨの夏」の松本花奈。監督は「雪に願うこと」の根岸吉太郎。 不動産会社に勤める30歳の薫は、久々に再会した弟から結婚披露宴の招待状を受け取る。離婚した両親も出席すると聞いた薫は、ふと20年前に母が家を出て行った時のことを思い出す。小4の夏休みのはじめ、父とケンカの絶えなかった母がついに家を出て行った。それから数日後、薫の家にヨーコさんという若い女の人が突然やって来た。ドロップハンドルの自転車に颯爽と乗るヨーコさんは、神経質な母とは対照的に大ざっぱな性格で気が強い人だった。薫に対しても子ども扱いすることなく対等に接してくれた。真面目で内気な薫にとって、そんなヨーコさんとの生活はまさに驚きの連続だった。キネマ旬報ベスト・テン 日本映画 第6位
独立少年合唱団
監督: 緒方 明
2000年10月28日公開。全寮制中学を舞台に、合唱に情熱を燃やすふたりの少年の思春期を描いた青春ドラマ。監督は、TVドキュメンタリーを主な活動の場としてき、本作で本篇デビューを飾った緒方明。脚本は、自らの原作を基に青木研次が執筆。主演は、「学校lll」の伊藤淳史と映画初出演の藤間宇宙。尚、本作は『J・MOVIE・WARS』の作品として製作された。第50回ベルリン国際映画祭アルフレート・バウアー賞受賞、キネマ旬報2000年度ベストテン第8位、助演男優賞受賞作品。スーパー16ミリからのブローアップ。
ほぼ一年間の四季を通して子どもたちの成長が見所である。
Kodak primetime320Tというテレシネ用16mmネガで撮影してポジに銀残し処理をして70年代の雰囲気を醸し出しました。


まぶだち
監督: 古厩智之
若い才能によって新たな日本映画を次々と生み出していく“J MOVIE WARS”の第5弾。「この窓は君のもの」で注目を浴びた古厩智之が実体験を基に、郷里・長野で1ケ月に渡る合宿ロケを行いながら、少年たちのひと夏の物語を瑞々しく描き出す。生徒役の多くは、現地オーディションで集められた実際の生徒達が扮している。
長野の小さな町。サダトモ、テツヤ、周二たちはスパルタ教育で有名な担任教師・小林から“クズ”呼ばわりされている中学生。ある日、遊び半分で駄菓子屋で万引きしたことが小林にバレ、彼らの父親は学校に呼び出されてしまう。初めて父に殴られショックを受けたサダトモは反省文を書くが、その行動に感銘を受けた小林はサダトモとテツヤに文化祭での意見文発表会に出るよう命じたのだったが……。
監督の実体験が強く投影されているためか、初めのうちはあまりにも個人的なエピソードにとっつくにくさを感じる。しかし、美しい里山と田舎町の風景、そしてなによりも少年たちのなりきりぶりに次第に引き込まれていく。ただ、それだけに彼らの追いつめられていく状況が切実に伝わってきて、観ていて、真綿で締め付けられるような息苦しさを感じてしまう。撮影後の彼らの心のケアが必要ではないかと要らぬ心配をしてしまうほどの少年たちの熱演である。決して映画としての完成度は高くはないが、観た者の心に良くも悪くも引っ掻き傷を残してしまうような強さを持った作品である。キネマ旬報ベストテン第6位